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愛ゆえに、愛ゆえに
作者名 脳をゆすぐ
伊波 健は鷹乃ルートに進んだことにより付き合っていた蛍と別れたが、優柔不断な
健はそのまま鷹乃エンドには直ぐ向かわず、グダグダの関係がそのまま続いた時、サ
ヨリンルートならぬ香奈ルートが突然出現した。
そして健は「大事な話しがあります伊波センパイ!今日の夕方、学校の屋上で待って
いてくれますか?」と舞方香奈に誘われて健は選択肢の中から屋上に行くことを選択
した。
これが稀代の優柔不断王、伊波 健の最悪な末路になった・・・・・・。
「伊波センパイ〜〜〜♪」
「えっ!香奈ちゃん・・・・」
と健が振り向いた瞬間、香奈の顔が見え、それと同時に腹部に焼けるような痛み
が・・・
そしてゆっくり腹部を見ると健の腹部にナイフが刺さっており、そこから出た血が
徐々にシャツを赤く染め上げる。
「・・・香奈ちゃん・・・コレとても痛いというか死にそう・・・・、何でこんな事
をするの?頭どこか可笑しい?それともナチュラルハイって事・・・・・?」
健は自分の現状を知り、今まで経験してない傷口が焼かれる様な痛みで悶え苦しみな
がらも冷静になぜ香奈ちゃんが自分にナイフを刺したのかと考え、香奈に皮肉を込め
た言葉を投げかけるが香奈は可愛らしさと冷酷さを兼ね備えた松来ィーボイスで返
す。
「伊波センパイ〜〜♪痛いそうですよね〜〜♪だけど伊波センパイが悪いんですよ、
私の大事な鷹乃センパイに手を出して、さらに伊波センパイの優秀不断さが鷹乃セン
パイをもっと苦しめたんですよ〜〜、だ〜〜か〜〜らこれは天罰ですよ〜〜♪」
香奈は笑っていた。
その笑顔は苦しみ悶える健を心の底から楽しんでいる物であり、健は香奈ちゃんがツ
ンデレかなって一瞬だけ脳裏に浮ぶが、その笑顔を見た瞬間に自分の中の全身の血液
は凍ったかのような寒さ、いや恐怖を覚えて健はその恐怖に飲まれ、必死になって言
い逃れを始める。
「天罰って・・・・、香奈ちゃんがしたんだから人誅なんじゃ・・・、それにそんな
事したら香奈ちゃん大好きな鷹乃センパイは悲しむと思うけど・・・・」
鷹乃事を出すことにより冷静になって貰おうと考えたが、それは香奈の逆鱗に触れた
みたいで、次の瞬間、健の視界から香奈は消え、再び目撃する時は香奈が健の腹部か
らナイフを強引に抜いた時であってナイフが抜かれた傷口からは勢い良く血が溢れ出
した。
「血が、血がぁあああああああああああああああ!!!」
健は半ば半狂乱になりながら叫び、血の流出を防ぐ為に傷口を両手で押さえ前に屈み
込む。そんな健に香奈は修羅の様にナイフでひたすら健を切り刻むと、途中でナイフ
は変形するとそのナイフを捨て、ナイフで出来た傷口を重点的に殴る・蹴るといった
修羅になった香奈がそこにいた。
「だまれ!だまれぇ!!だまれぇえええええええええええええ!!!」このゴミがぁ
あああ!!」ゴミ風情のあんたなんかに鷹乃先輩のなにが解るって言うの!!グダグ
ダ・・・・・、言わないでくださいね!」
香奈は自分の手や足が血に染まるまで健に暴行をしてなんとか激しい怒りを納めたみ
たいで血で染まった手でさっきの暴行でずり落ちた眼鏡を治すと、またいつもの喋り
方になり、不気味な笑顔で地面を這いずる健を冷徹に見下ろす。
「伊波センパイはやっぱり優しいですね!だけど安心してください!!た・か・
の・・センパイはワタシが幸せにします、だから安心して逝っちゃってください〜〜
〜!?きゃは!言っちゃった香奈ちゃん恥ずかしい〜〜〜♪」
この瞬間、健の何かが切れた。
「ひぃぎゃあああああああああああああああああああああ!!!」
健は恐怖が激しく全身を駆けずり回り、醜い悲鳴を揚げて傷口を押さえながら滅茶苦
茶に逃げ惑うとする。
しかし、香奈の悪魔の様な冷笑が屋上に響く。
「かなな〜〜♪気持ち悪い悲鳴〜〜〜♪やっぱ伊波センパイは人間のクズですね〜〜
♪それじゃゴミは分別しないといけないですね〜〜♪香奈ちゃんえらい〜〜♪」
香奈は逃げようとする健の足に新しく取り出したナイフを正確に構え、冷酷に獲物を
確認するとナイフを投げ、ナイフは健の足のアキレス腱を見事に切り裂き、健の足裏
からは血がダラダラ流れ落ちた。
アキレス腱が切れた足はとても動くものではなく、健は足を引きずりながら逃げよう
とするがバランスが取れず崩れて何回も何回も立ち上がるがその度に崩れるので、そ
れ故、健は労わるはずの足を狂った様に、いや狂い、何回も何回も拳で叩き付けた。
「動け、動け、動きやがれ、この足が僕はぁあははははっはははあはあは
は・・・?」
しかし全く足は動かない、そして健は笑う、笑う、笑う、笑う、笑う、わ・・・
ら・・・う・・・・・・・・・。
そんな様子を香奈はまるで滑稽なものを見る様に楽しみ、一歩一歩、健に迫りながら
松来ィーボイスで解体ショーを告げる。
「かなな〜〜♪伊波センパイ〜〜〜♪これで逃げられなくなったね〜〜♪ここで香奈
ちゃんのなぞなぞタイム〜〜♪さぁ〜て〜、どうやって伊波センパイは死ぬんでしょ
うか〜〜?@まず肢体切断にしましょうか(これは出来れば傷口を火で炙りましょ
う、出血死が避けられますからね)A次に顔面の皮膚を綺麗に剥ぎ取って鼻をそり落
として眼球をくり貫いちゃうますか?Bそれから最後は内臓を引き釣り出して、リア
ル人間活き作り〜〜、ちょっとグロイかな、かな?さあ〜て〜正解はどれでしょう〜
〜〜♪」
香奈は普段はまねなんていない浜学のなぞなぞ平安馬鹿娘の真似をわざとすることで
健に更なる絶望を与えようとして、健はその質問にただ笑う。
だって正解は・・・・・・・・・・。
「ねぇ、ねぇ〜〜、答えてよぉ〜〜!伊波センパイ〜〜、笑ってないで正解
は・・・・」
香奈ちゃんは素敵なイノセントスマイルで答えを求める。
しかし、健は笑う、なぜなら健は恐怖に飲み込まれながら狂った考えで狂った問題の
答えを一瞬にわかってしまったのだから・・・・・・・・・・・・・・・。
「あはははははははははは、正解なんて最初から無いのにね、答えるなんてねぇ、
僕、死ぬんだもんね、あははっははははははっは・・・・・・・・・!?」
思い出して欲しい、@まず・・・、A次に・・・、Bそれから・・・!?
つまり、@,A,Bは繋がり、これは最初からなぞなぞなんかじゃなく手順だっ
た・・・・・!?
「ピッ、ピッ、ピィーーーーーーー、時間切れ〜〜〜♪残念〜〜、せめて答えて欲し
かったですね、じゃあ、ここで正解発表〜〜、正解は・・・・最初から無いんです!
ごめんねなさい伊波センパイ〜〜、それじゃ香奈ちゃんの解体ショーの始まり、始ま
り〜〜〜♪」
そういうと何処から出した牛馬刀を見つめ、香奈ちゃんは笑った・・・・。
それは不気味なまで素敵な笑顔であり、その笑顔を健は鮮明に死ぬまで脳裏に焼き付
けられてゆっくりゆっくり肢体を切断され、顔面を剥ぎ取られ、・・・・・、健は霞
み行く視界の中、健は一瞬正気になり考えた。
「まさか自分が悪いとは解っていたが、これは予想外・・・、あれ、なんで僕は真っ
直ぐ鷹のエンディングにいかなかったのだろう・・いや、蛍エンドでも良かった
な?」と最後まで優柔不断のまま伊波 健(17歳)は内臓を引き釣り出される前に死
んだ。
そして翌日
健は行方不明という事になった。
なぜなら健の遺体と事件の真相は予想外なほどの大金持ちの一人娘の香奈ちゃんが、
「パパにお願いがあるの!香奈ね、人を殺しちゃったぁ〜〜、だからパパの力で何と
かして香奈のお願い〜〜〜」と頼んで、香奈パパは「こらこら人を殺しちゃだめじゃ
ないか、もう本当に香奈はお茶目だなぁ!?だけど、かわいい一人娘の願いだ。ここ
はパパに任せなさい!だけど、こんなことが許されるのは三回だけだぞぉ!!」と言
うと金と権力の力で全てを闇に葬った。
そして健を失った鷹乃はカミーユ・ビダン病という精神病になり、心を閉ざし廃人に
なるが香奈の純粋過ぎる愛で立ち直ったとさ、めでたし、めでたし〜〜〜〜〜?
終わり・・・・・・・・
作者のあとがき
なし。
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